ウーデゴール獲得の判断は正しかった
90MINのHarry Symeou氏が、昨夏の移籍市場でアーセナルがレスターのマディソンではなくウーデゴールを完全移籍で獲得する選択をしたのは正しかったとする記事を掲載しているのでご紹介します。
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マルティン・ウーデゴールのレスター・C戦でのプレーは素晴らしいものがあった。アーセナルが夏に獲得した選手はTVカメラの前で躍動し、ここ数週間に渡る好パフォーマンスが評価されている。
これはすなわち、破格の移籍金を支払ってジェームズ・マディソンを獲得するのではなく、彼に投資したことが正しかったと言う意見を補強するものだ。
昨シーズンのローン移籍では僅かな印象しか残すことができなかったのに、約3,000万ポンドもの移籍金がこのノルウェー人に見合っているのかについてファンの意見は分かれた。アーセナルのファンには移籍市場における一連のミスが傷跡として残っているからだ。
その夏、ロンドンの人々の間では大金を投じてマディソンを獲得すると言う噂が飛び交っていたし、多くの人が直ぐに影響力を発揮するだろうと考える選手だった。
アーセナルがノリッジのスター選手だった彼の獲得にどれほど近づいていたのかは不明だが、今となっては彼らの判断は正しかったことがハッキリしている。
ウーデゴールが新体制のチームに与えた影響はゴールやアシストだけに止まらない。事実、それらはアルテタのゲームモデルに貢献しているうちのごく一部に過ぎないからだ。
ウーデゴールはその卓越したテクニックと豊富な運動量、シンプルでハイクォリティなパス、プレスを駆使し、ポゼッション中とそれ以外の動きの上に構築されるシステムに完璧に適合している。
スペインのレアル・マドリーによって早くに見出されたウーデゴールは16歳のときに加入した。しかし、その後はヘーレンフェーンやレアル・ソシエダなどへ何度もローン移籍を繰り返したが、ついに安住の地を見つけたのだ。
現代のゲームでは安定性が過小評価されており珍しいものであることが多い。今後6ヶ月間、自分がどこでプレーするのか分からない状況では、プロジェクトに貢献していると感じることもファンとの絆を構築することもほぼ不可能だろう。
セオリーで言うなら、昨シーズンにフォックスで11ゴール10アシストを記録したマディソンに大金を投じるより、ウーデゴールと契約する方が遥かにリスクが高かった。アルテタとエドゥはそれを計算の上でリスクを取ったが、これまでのところそれが公を奏していると言えよう。
昨夏に獲得した多数の選手たちと同じく、現在のレベルではなく将来的にどういう選手になるかという視点が最優先にされている。そして、多くの場合において彼らの事前評価が正確だったことが明らかになっている。
この23歳の選手はしばしばそのクリエイティビティが賞賛されているが、ボールを持たないところでも効果的なプレーをしており、2列目のプレスをリードしている。まさに、エネルギーとコミットメントの観点から基準を示している選手だ。
彼はテンポをコントロールしているほか監督の指示を完璧にこなしており、マディソンよりもチームメイトやチーム全体の成績に遥かに強い影響力を発揮している。これらもクラブがノルウェー人選手を選んだ決断を支持するものだ。
イングランド人選手は才能あるフットボール選手であり多数のオファーが届いているが、ウーデゴールはアルテタのビジョンに完全に合っていることが証明されている。ただ、これまで多くの人々がそのことをなかなか理解できなかったのも事実だ。
(ソース:90MIN)