【アーセナルNEWS】サカとマルティネッリはアルテタの戦術の恩恵を受けている

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サカとマルティネッリはアルテタの戦術の恩恵を受けている

sky sportsのアダム・ベイツ氏が、今シーズン大活躍しているサカとマルティネッリはアルテタが構築したシステムの恩恵を受けているという記事を執筆してlいるので紹介します。

まず、今シーズン素晴らしい活躍を見せているサカとマルティネッリですが、彼らの活躍は偶然などではなくアルテタが緻密に構築した戦術の賜物です。そして対戦相手達はその解決策を見出すのに苦労しています。

選手個人の才能によるものだと思いたくなるのも分かります。そう思いたくなる事例はたくさんありました。例えばサカはアストン・ヴィラ戦で左足から強烈なシュートを叩き込んだかと思えば、エバートン戦では右足でゴール上隅に狙いすましたシュートを決めています。

マルティネッリもアストン・ヴィラ戦でゴールを決めていますし、その後もレスター戦やエバートンと立て続けにゴールを決めてクォリティの高さを示しています。彼の様に猛烈なスピードと冷静なフィニッシュを兼ね備えた選手は珍しい存在です。

マルティネッリはプレミアリーグの得点ランキングで5位に付けていて、サカも8位にランクインしています。さらにサカはアシストも9回記録しており、これは二桁ゴールを記録している選手の中で最多の数字です。

そのうえ、二人ともまだ21歳だと言うことを忘れてはなりません。

 

ただ、彼ら才能あふれる若手はアルテタ監督が緻密に構築したシステムの恩恵を多大に受けているのです。アルテタ監督はエバートン戦後のコメントで「我々はプレースタイルで彼らを助けて、可能な限りそのポジションでプレーできるようにしている」と述べています。

このアルテタ監督のコメントは統計からも明らかです。現在では1対1の状況における各選手のデータが公開されています。これは試合でボールを持ったときに孤立した1人の相手と対峙した瞬間のデータです。

ドリブル回数の統計データとは異なり、1対1のデータではボール持った選手が孤立した1人の選手と対峙した時、その相手を明確に突破する必要はないのです。単純に1対1の状況になった回数が記録されているだけです。

今シーズンのサカはプレミアリーグで270回、足元にボールがある状態で1対1のシチュエーションを作り出すことに成功していますが、これはダントツの1位です。

これは2位にランクインした選手より67回も多い数字となっています。そして、サカ以外で唯一200回以上1対1のシチュエーションになっている2位の選手はマルティネッリです。

 

この数字を見れば、サカがプレミアリーグでどの選手よりもドリブル成功数が多いことに驚かないでしょう。ちなみに、ここでもサカの次はマルティネッリです。彼らは常日頃から相手DFに挑むことを奨励される状況に身を置かれているのです。

裏を返せば、彼らは相手DFにとって極めて危険な存在だと言うことです。サカはプレミアリーグで最も多くドリブルを試みている選手ですが、2位のザハと比べると状況が異なることが分かります。

サカは110回のドリブルを試みていますが、その半分以上にあたる65回、つまり59%が1対1の状況下で行われています。ザハは94回ドリブルを試みているものの、1対1の状況で行われたのは僅かに22回(23%)に過ぎません。3位のサラーはもっと低く、85回のドリブル試行のうち1対1で行われたのは18回しかありませんでした。

では、ドリブル回数トップ10に入る選手のうち、その半数以上を1対1の状況下で行った選手は何名いるのでしょうか? それはサカとマルティネッリだけです。

 

ボールを支配するチームにいることも関係しているでしょう。アーセナルはプレミアリーグの他の19チーム中18チームよりも多くボールを保持しています。これは選手たちがより多くのチャンスを得るという点で理に適っていると思われるかもしれません。

ですが、それ以上に重要なことがあって、アルテタ監督率いるアーセナルではボールの循環、つまりセットアップ全体がこれを念頭にデザインされているのです。すなわち、ワイドな位置にいる選手たちが相手DFラインに侵入しやすくなる状況を作り出そうとしています。

以前はオーバーラップするSBが攻撃参加するのが定番でした。相手WGがSBのオーバーラップに追従しなかった場合はオーバーロードを発生させたり、追従してきた場合は狭いスペースを活用するために使われていました。

しかし、現在のアーセナルはSBのオーバーラップをかなり減らしています。ペップ・グァルディオラ監督率いるマン・Cでもグリーリッシュとマフレズで同様の試みを行うことが多く、WGに近づき過ぎないようデザインされています。

 

エバートン戦の序盤でサカがボールを持った際のホワイトのポジショニングが良い例です。アーセナルの3-2-5のフォーメーションの場合、WGがボールを奪われたらホワイトが守備をサポートし、ウーデゴールがハーフスペースに入ります。

さらに細部の話をすると、アーセナルではワイドな位置の選手にボールを供給できる回数を増やすだけでなく、どういう体勢でボールを受けるかと言う事までデザインされています。

ボールを受ける体勢はとても重要で、アルテタ監督はサカとマルティネッリに角度のある位置でゴールへ向かいながらボールを集めることを望んでいます。

アルテタ監督は以前「私はワイドな位置の選手との間に直線的なラインを作りたくない。なぜかと言うと、この状況でフルバックが外で張った選手にパスを出すと彼はゴールを背にした状態でボールを受けることになってしまう。そして彼の背後には常に誰かがいる状況になるので前へ進めないのだ。」

1月のトテナム戦でもサイドは出来るだけ外に張ってホワイトからのパスを斜めに受け、ボールを受けた時に相手と向き合えるだけのスペースを確保しようとしていました。

仮にホワイトが外の位置でボールを持った場合は、サカはDFと対峙するようなストレートなパスを求めるのではなく動きを変えています。ボクシング・デイに行われたウェストハム戦でもそうだったように、サカはインサイドに切り込み、代わりにトップの位置でボールを受けるのです。

この様な動きの大半は左サイドのマルティネッリにも見られました。彼はプレミアリーグのどの選手より1対1の状況からボックス内に侵入した回数が多いです。ブライトン戦でのゴールはウーデゴールからのとんでもないパスに反応してインサイドから侵入しています。

この場面でマルティネッリにはやるべき事がたくさんありましたが、この位置からゴールを決める為にはパスの出し手と受け手に稀有な才能が求められます。アーセナルの傑出した個人の能力はタイトル争いで違いを生み出すのに貢献しているのです。

しかし、間違いなく彼らの才能を最大限に引き出せるプレースタイルを構築したアルテタ監督の戦術的判断の賜物でもあります。選手たちが成長する為のあらゆるチャンスが与えられています。若手WGに1対1の状況を作り出すことはアルテタ監督の得意技だと言えるでしょう。

(ソース:Sky Sports

 

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