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- アルテタ監督:5年間を振り返るロングインタビュー
- 監督としての初日を振り返ってみて、この5年間はどのように変化しただろうか
- 監督になって学んだ最も優れたツールはなにか
- 就任当初、選手のレベルを上げることとサポーターとの繋がりを築きたいと言っていたが、それをどう振り返るか
- 就任当時のクラブ周辺の雰囲気はどうだったか
- 昨季は2010年以来となるCL準々決勝進出を果たしたが、この頃からクラブの再建よりもチームの監督業に専念できるようになったのだろうか
- 昨季と今季のマン・C戦で引き分けたことに対するリアクションから、進歩の兆しが見えるだろうか
- 今季のここまでの試合で、チームの実力を物語る試合はあったか
- 現在はリバプールが首位に立っており優勝を争うライバルが出てきているが
- 今季のタイトル争いをどう見ているか
- まもなく1月の移籍市場が開くが来月の戦略について教えて欲しい
- 今季ここまでの負傷者数がチームの成績や順位にどの程度影響しているだろうか
- 今季もセットプレーからの得点に強いが、ゴールはどこから生まれるのが重要だろうか
- チームがセットプレーに頼っていることに対する懸念はないのか
- 今回が初の監督業だが、プレミアリーグで3番目に長く監督を務めている。これは監督にとってどんな意味があるだろうか
アルテタ監督:5年間を振り返るロングインタビュー
アルテタ監督は2019年12月に解任されたエメリ監督の後任としてアーセナルの監督に就任しました。フルタイムの監督としては20人目の指導者です。
監督就任以降、これまで通算258試合で指揮を執りFAカップ優勝1回、コミュニティシールド優勝2回という結果を残しているほか、通算勝率が60%でこれはクラブ史上最高の勝率です。
また、昨シーズンはプレミアリーグにおけるクラブ記録を塗り替える躍進を見せ、最多勝利(28勝)と最多得点(91得点)、そしてシーズン通算勝率67.3%でクラブ史上最高の数字を残しています。
アルテタ監督はこの5年間で監督として指揮を執った試合数で歴代10位、勝利数でも歴代7位の成績を収めました。
クラブ公式HPでは、アルテタ監督にこれまでの5年間を振り返るロングインタビューを行っています。
監督としての初日を振り返ってみて、この5年間はどのように変化しただろうか
「それが(アーセナルの監督になるのが)夢だった。それが現実となり5年が経った。私自身を取り巻く環境や私生活、そしてクラブとクラブの現在地など多くの変化があったと思う。
総括するとしたら、大部分は非常に肯定的なものだったと言えるね。しかし、その過程には我々が今日ここに至るために必要だったとても困難な瞬間もあった。」
監督になって学んだ最も優れたツールはなにか
「とにかく進み続けること。それが全てだ。前日にどれほど順調だったか、あるいは困難だったかは関係ない。進み続けなければならないのだ。
そして、素晴らしい仲間が必要だ。エネルギーをもたらす必要がある。なぜなら、結局のところ彼らはあなたを見て、刺激を受け、何かに参加していると感じなければならないからだ。
彼らがそう感じているとき、それは非常に強力であり、おそらく私の仕事の中で最も素晴らしいことだと思う。
所属意識を持って日々の仕事を楽しんでいる仲間と仕事をするとき、大きな力を得られるものだ。」
就任当初、選手のレベルを上げることとサポーターとの繋がりを築きたいと言っていたが、それをどう振り返るか
「我々は着実にそれを成し遂げた。そして、それが私が最も誇りに思うことの一つだ。我々全員が、
一体感と誇りを持てるクラブと環境を作り上げることに貢献したのだからね。もちろん、これからビッグ・タイトルを獲得しなければならないことは分かっているよ。」
就任当時のクラブ周辺の雰囲気はどうだったか
「以前は分断と距離があって信念が欠如し、ネガティブな空気が蔓延していた。だが、多くの人々が
とても力強い方法でその状況を好転させることに貢献したのだ。クラブに喜びと信念を取り戻し、再び最高レベルで競争できるようになった。選手たちは、ここにいること、このフットボールクラブに来ることを嬉しく思っている。
サポーターとこれらの瞬間を共有できるのは嬉しいよ。スタジアムの雰囲気も一変した。得られるポジティブな要素はたくさんある。」
昨季は2010年以来となるCL準々決勝進出を果たしたが、この頃からクラブの再建よりもチームの監督業に専念できるようになったのだろうか
「スポーツ面においては、アーセナルについて語るときCLについて語らないことはあり得ない。CL出場を達成し、実際に我々の望むようなプレーをして、数年ぶりに準々決勝まで進出したことは素晴らしい瞬間だった。
良い点は期待値が上がることで更なる高みを目指せるようになったことだ。クラブは非常に野心的だし我々全員がそうだ。
ここで立ち止まるつもりはなく、より多くのものを求めている。」
昨季と今季のマン・C戦で引き分けたことに対するリアクションから、進歩の兆しが見えるだろうか
「一歩ずつだ。時には自分たちが何をできるかという考えがあっても、相手が我々に理想的ではない試合展開を強いてくることもある。
それは相手の手柄だが、我々はこの段階まで来たのだ。プレミアリーグの最終日に最後の瞬間までそこにいた。
プレミアリーグで我々が積み上げた数字を考えると、受け入れるのは難しいものだったけどね。優勝できなかったのは辛かったが、それが我々をより強くする。
我々をさらに上のレベルへと押し上げてくれる、能力とクォリティを持つ相手がいるのだ。だからこそ、もう一度レベルを上げる必要がある。」
今季のここまでの試合で、チームの実力を物語る試合はあったか
「チームについて常に学ぶことがある。そして、今シーズンは既に多くのことを経験した。対処しなければならなかった多くの予期せぬ出来事が起きたからね。
チームが反応し、進化し続けている方法に驚いている。彼らは多くの分野で改善を続け言い訳を探さない。ただ、目標に向かって突き進み、最善を尽くすために容赦なく努力している。」
現在はリバプールが首位に立っており優勝を争うライバルが出てきているが
「全てのクラブが持つ選手層やそのクォリティ、監督、そして彼らが整備している組織構造を見ると、今後数年間でこのリーグにはさらに多くの変化が訪れるだろう。
私は長い間ここにいるが、このようなリーグは見たことがない。まさに桁外れだ。これが求められていることであり、我々が到達しなければならないレベルだ。
我々はまさにその中にいるのだ。その真っ只中にいて1番になりたいと思っている。」
今季のタイトル争いをどう見ているか
「多くの試合が残っているし、たくさんのチームが多くの予期せぬ事態に直面することになるため、予測は不可能だ。
このリーグでは、1試合負けることは簡単で次の試合も負けることは簡単だ。次の試合で引き分ければ、3週間後には全く違う順位にいる可能性がある。どうなるか見てみよう。」
まもなく1月の移籍市場が開くが来月の戦略について教えて欲しい
「どうなるか見てみよう。願わくば、チームが今よりはるかに良い状態になっていることを期待している。しかし、どうなるかは誰にもわからない。
何かをする必要がある場合に備えて準備はできているし、我々は何か行動を起こす能力がある。
しかしながら、移籍市場は非常に扱いにくくてコントロールするのが難しい。チャンスは非常に限られているが、我々はマーケットにいるつもりだ。」
今季ここまでの負傷者数がチームの成績や順位にどの程度影響しているだろうか
「まずはリバプールを称賛したい。彼らは信じられないほど安定した成績を残しており、通常はそういったチームが首位に立つ。
我々は10人で長時間プレーした試合が3試合あって、それが重要な勝点の損失につながったのは事実だ。そのうえ怪我人も出たが、これもフットボールの一部だ。言い訳にはできない。
我々はより良くなりたいと思っており、それを目指して努力している。」
今季もセットプレーからの得点に強いが、ゴールはどこから生まれるのが重要だろうか
「どこからかは関係ない。美しいゴールやいわゆる泥臭いゴール、オープンな展開、セットプレー、トランジション、速攻、リスタート、どれでも構わないよ。
このレベルでは相手を驚かせ、相手に様々な方法で対応させ、他の場所に注意を向けさせ、別の場所で優位性を利用するためにチームは多くの武器を必要とする。
それが我々の日々の取り組みだ。」
チームがセットプレーに頼っていることに対する懸念はないのか
「我々にはそうする必要があるのだ。明らかに相手の非常に低いブロックを攻撃する場合、スペースは最小限になり、カウンターで失点したくない以上は多くの選手をボックス内に入れることはできない。
セットプレーは相手が非常に無秩序な方法で、なおかつDFではない多くの選手をボックス内に投入しなければならないので絶好の機会なのだ。
これはチャンスなのだから、我々はできることは全てやるよ。」
今回が初の監督業だが、プレミアリーグで3番目に長く監督を務めている。これは監督にとってどんな意味があるだろうか
「私としては、ただ感謝の気持ちしかない。誰かが最初にあなたを信じてくれる必要があるからね。私はこのクラブの人々が、大きな勇気を持って私を監督に任命するという決断を下してくれたことを
とても幸運に思っている。その後は日々努力を重ね、人々を巻き込んでいく必要がある。そして、我々はそれをかなり素早く成し遂げたと思う。
フットボールの試合に勝ち始めなければならない。そこに秘密はないよ。選手たちは向上し始め、
チームはどのようにプレーしたいかという非常に明確な考えと哲学を持ち始めている。そして、サポーターはその考えを支持しつつ一貫性を保たなければならない。
だから私にとって重要な言葉は、今の自分の立場、一緒に働く人々、そして野心に対して感謝することだ。」
(ソース:Arsenal.com)