【アーセナル公式】ＫＳＥによる買収で合意

■アーセナルは、クラブの筆頭株主であるスタン・クロエンケ氏が率いるＫＳＥ（クロエンケ・スポーツ・エンタープライズ）による買収提案を受け入れ、クラブ買収に合意したと発表しました。クロエンケ氏はヒル・ウッド会長を含めた現取締役会のメンバー全員を慰留すると表明。もちろん、ベンゲル監督を全面的にサポートすることも確約しています。また、今回の買収によってアーセナルの負債が増加しないことも発表されています。

ＫＳＥによる買収オファーは以下の通りです

・アーセナルの株式を１株あたり１１，７５０ポンド（約１６１万円）にて現金で買取る。

・アーセナルの時価総額を７億３，１００万ポンド（約１，０１６億円）と見積もっている。

・ＫＳＥはクロエンケ氏が１００％所有するデラウェア州の企業である。

・フィッツマン氏の保有する１６．１１％、ブレスウェル＝スミス女史の保有する１６．７９％の株式を譲り受けた。

・これによってＫＳＥの保有率は約６２．８９％となった。

など。

クロエンケ氏

｢アーセナルに対するコミットメントを増加させる機会を得たことに興奮している。アーセナルは特別な歴史と伝統のあるクラブであり、ベンゲルという素晴らしい監督を擁している。我々はこれらの豊かな財産を元に、新たな成功を手にしたいと考えている。ヒル・ウッド氏と、引き続き会長職に留まり我々をサポートしてもらうことで合意に達したことを嬉しく思う。｣

｢取締役会やフィッツマン氏とそのご家族、およびブレイスウェル＝スミス女史とそのご家族には特に感謝している。彼らはここ数年に渡って、我々が進出するさいに重要な役割を果たしてくれた。｣

ヒル・ウッド会長

｢私を含めた取締役会は、クラブのスピリットを守っていくことこそが最も重要だと考えている。クロエンケ氏がアーセナルに参画してまだ日は浅いけれど、彼は（クラブの）歴史と伝統を尊重している。彼が我々の未来の安定した管理人になると確信している。｣

｢この変化の時に、ダニー・フィッツマン氏のこれまでの多大なる貢献に対して感謝の意を表したい。ダニーのビジョンと運営が、我々に新たなスタジアムをもたらしてくれた。（スタジアム移転は）我々にとっても歴史的な移転であり、多くの熱狂的なファンたちにとっても将来的に大きな利益をもたらしてくれるはずだ。｣

｢また、ブレイスウェル＝スミス・ファミリーが、長年に渡りアーセナルにおいて歴史に重要な役割を果たしてきたことに敬意を表したい。ファミリーは７０年以上に渡ってクラブの忠実なサポーターであり続け、彼らがクラブの発展と成功に果たしてきた役割は非常に大きなものだ。クラブとして、彼らの長期に渡る多大な貢献を記す適切な方法を考えているところだ。｣

ベンゲル監督

｢クロエンケ氏とは２〜３年に渡り取締役会の会議で共に働いてきた。彼はアーセナルに対して、心から興味を持っていると思う。彼はクラブの歴史と伝統、そして長期的な視点でクラブ運営を行なうという我々の野心を尊重している。｣

（ソース：Arsenal.com ）

■アーセナル・サポーターズ・トラスト（ＡＳＴ）は会議を開き、メンバーが保有する株式を売却しないことを全会一致で決議したと発表しました。また、アーセナルの全サポータに対して、ＫＳＥの株式公開買付に応じないよう呼びかけています。ＡＳＴはクロエンケ氏による買収に反対している訳ではありませんが、アーセナルが１人の所有物となることには強く反対しており、サポーターの意見を反映させるためにもファンの関与を維持することを求めています。

ＡＳＴは現在、アーセナル・ファン・シェア計画を進めており、１８００人のメンバーが５０万ポンド（約６，８６０万円）を出資しています。

（ソース：Daily Mail ）

ついに公式発表が出ましたね。ウスマノフ氏よりはクロエンケ氏の方が”誠実な”クラブ経営をしてくれそうですね。殆ど運営に口出ししない人みたいですし。

この買収によって、チェルシーやマン・Ｃみたく獲得攻勢に出ることはないと思いますが、随時スター選手の獲得に動くことはありそう。

いずれにせよ、今夏の移籍市場でどう動くのかに注目したいですね。

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