【アーセナルNEWS】なぜアーセナルはスーパーゴールによる失点が多いのか?

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なぜアーセナルはスーパーゴールによる失点が多いのか?

CBSスポーツのJames Benge氏が、今季のアーセナルにスーパーゴールによる失点が多い理由について考察する記事を執筆しているので、内容を要約して紹介します。


ロングシュート問題の真相をデータで読み解いていく。今季のプレミアリーグを見ていて、こんな感覚を持っている人は多いはずだ。

「なぜかアーセナル戦になると、相手がシーズンベスト級のゴールを決めてくる。」

ウルブス戦でのウーゴ・ブエノの強烈な一撃をはじめ、今季のアーセナルはとにかく “ ゴラッソ ” による失点が多い印象が強い。

しかしこれは本当に「印象論」なのか?それともデータ的に見ても異常事態なのか?

今回は、xG(期待値)データと戦術的観点から、この現象を掘り下げていく。

1:データが示す「異常値」

まず結論から先に述べると、これは気のせいではないということだ。

アーセナルは今季のリーグで20失点しているが、そのうち、

  • 6失点がxG0.04未満
    → これは25本に1本決まるかどうかの確率。

  • 失点の30%がペナルティエリア外からのシュート

さらに衝撃的なのは、実際に決められた20本のシュートの合計xGはわずか3.15だという点だ。これはすなわち、理論上は3〜4失点程度で済むはずのシュートから20失点もしている計算になる。

これは近年のプレミアでも前例がないレベルの“上振れ”だ。数字上でも、アーセナルの失点は明らかに「ゴラッソ偏重型」になっているといえる。

 

2:守備は崩壊しているのか?

ここが重要なポイントだ。結論としては守備は崩壊していないし、むしろ依然として世界最高水準にあるということだ。

アーセナルは

  • エリア内からの決定機をほぼ完璧に封鎖

  • 0.2xG以上の高確率シュートはほとんど許していない

  • 被シュート総xGはリーグ最少クラス

つまり彼らは、「ボックス内を絶対に守る」守備構造を徹底している。これはアルテタ体制の大きな成果だ。

では、なぜロングシュートが決まってしまうのだろうか?

3:戦術的トレードオフの存在

現代フットボールの常識がある。ロングシュートは打たせろ。だが、ボックス内は絶対に守れ。というセオリーがある。

そして、アーセナルはこのセオリーを忠実に実行している。問題なのはその副作用だ。

今季、エリア外から許したシュートの約47%が『プレッシャーが弱い状態』からのものだ。

つまり、

  • ボックスを守るためにブロックが下がる

  • 外で持たせる

  • 時間を与える

という構図がある。そして、プレミアリーグはミドルを決められる選手が多すぎる。

デ・ブライネ
ラッシュフォード
ソボスライ
ブルーノ・フェルナンデス
クーニャ

彼らレベルのキッカーに余裕を与えれば、理論値は裏切られることになるだろう。

 

4:個別シーンで見る“わずかな遅れ”

映像を振り返ると、共通点が見える。

  • 寄せが一歩遅い

  • 数的優位なのに誰も出ない

  • ボックス優先で外が後手にまわっている

これらは致命的な崩壊ではない。だが、0.3秒の判断遅れが、ワールドクラスの選手にフィニッシュを許すことになるのだ。

5:ラヤに問題があるのか?

SNSではよく彼の名前が挙げられている。『ラヤは背が低いから届かないのでは?』という指摘だ。確かに彼はプレミアリーグのGKの中では最も小柄(約183cm)なGKだ。

しかし、データを見ると、

  • 過去2シーズンのロングシュート阻止率は平均以上

  • キャリア通算でも平均レベル

今季だけ成功率が落ちているのだ。これはパフォーマンスの低下というより、『届かない場所に完璧なシュートを打たれている』ケースが多いという印象だ。

正直に言って、ドルグやソボスライの一撃は誰がGKでも止められない。

6:構造的問題か?それとも確率の収束か?

4シーズン単位で見ても、アーセナルはロングシュートでやや上振れされている傾向はある。しかし同時に、彼らはその期間、リーグ最高の守備を維持している。これが本質だ。

もしボックス内の守備を緩めて外を詰めれば、

  • カットバック

  • ポケット侵入

  • 高xGチャンス増加

というリスクが増す。したがって、今の守備設計は合理的だといえる。

だからこそ考えられる結論は次にようになる。

7:「不運の集中」という可能性

フットボールは確率のスポーツだ。そして確率は、短期的には平気で裏切る。今季のアーセナルで起きている現象は、ランダムなスーパーゴールが一時期に集中している可能性が高い。

もしこのうち2〜3本でもポストに嫌われていたら、今回のような議論は存在していなかったかもしれない。

8:アルテタ監督の姿勢

アルテタ監督は「ボックス外側の守備も最高を目指す」と述べている。彼は一切妥協しない。ボックスの守備も、ミドル対応も、両方極めたいと考えているのだ。

彼のそういった姿勢こそが、今のアーセナルを築いている。

結論:アーセナルの“危機”は本物か?

✅ 守備は依然としてトップクラス
✅ xG的には過度な上振れを食らっている
✅ 戦術的トレードオフは合理的
✅ ラヤは失点の決定的な問題ではない

すなわち、これは崩壊ではなく、確率のいたずらの可能性が高いということだ。

シーズンが進めば、いずれ収束する可能性は十分ある。ただし、一つだけ確かなことがある。

プレミアリーグは、“ シュートを打たせれば外してくれる ” ほど甘くないのだ。

(ソース:CBS Sports

 

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