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モスケラのロング・インタビュー
U-21スペイン代表に参加中のモスケラがThe Guardianのインタビューに応じ、アーセナルの堅牢な守備や自身のアイデンティティ、そしてロンドンについて語っています。
クリスティアン・モスケラ
「(サンダーランド戦でアーセナルが13時間半ぶりに失点したことについて問われ)無失点の試合が何試合も続くと、いざ失点した時のダメージはむしろ大きく感じるものだ。だけど、相手チームだって(※勝利を目指して)プレーしている以上、その記録を維持するのは簡単ではないと思う。1980年代〜1990年代のアーセナルに、そういうアイデンティティがあったとは知らなかったけど気に入ったよ。今も同じものが見える。岩のように固く、相手に簡単にはチャンスを与えないチームだからね。
試合に勝つためにはチャンスを生み出さないといけないし、FWにも決定機が必要だ。要はバランスがカギなんだよ。守るだけでは駄目だし、それはディフェンス陣だけの問題でもない。
だけど、統計データが物語っているからこそ、人々は守備面について話題にする。相手に得点を許さないことはチームにとって根本的に重要だ。そして、その数字は信じられないくらい凄いことになっているね。
(1,300万ポンドという移籍金については)普段はあまり意識したことがないけど、冷静になって考えてみると、確かに大金だと思う。
焦るつもりはない。落ち着いているし、自分の出番を待つだけだ。多くの人は僕のことを知らなかったし、まともにプレーを見たこともなかった。
お金のことや僕が『お買い得』みたいな話には興味がないし、SNSも見ない。ただ、そういう噂はどうしても耳に入ってくる。かなり良い取引だったと言われているのは耳にしているよ。
周りの人々やクラブの人たちも『いいか、みんな君に満足している』と言ってくれる。要するにそれがすべてなんだ。アーセナルへ来て足跡を残すことが大切なんだよ。」
アンフィールドでのデビュー戦と自身のアイデンティティについて
「みんなからよく『あんな大勢の観客を前にして緊張しないの?』って聞かれるけど、僕はいつも『しないよ』と答える。
ああいうタイプの緊張やドキドキを感じたことがないんだ。あの状況で頭をコントロールするのは簡単じゃないけど、それでも落ち着いていられるのが僕の持ち味だと思う。あの日の試合でまさにそれが垣間見れたね。監督からは『自分らしいプレーをしてこい』とだけ言われた。
僕は子どもの頃から、とにかくものすごく落ち着いた性格だった。普通の子どもは友達の家に行きたがるけど、理由は分からないけど僕はあまりそういうのに惹かれなかったんだ。
僕には弟がいて、彼もフットボールをプレーしている(14歳のユリアンはバレンシアのアカデミーに所属)。弟の方が活発で、僕は相変わらず落ち着いたタイプのままだね。
両親は2000年代初めにコロンビアから来たんだ。『どっちの国が好きか?』という質問をよくされる。だけど、二つの文化とアイデンティティを持つのは、そんなに難しいことじゃないと思っている。
新しいスペインや新しい世代の象徴になれていることに満足感を感じているよ。コロンビアの家族はものすごく誇りに思ってくれているし、僕も良いお手本でありたいと思っている。
両親は仕事と安定を求めてスペインへ来た。当時は今より多くのチャンスみたいだけど、それでも若くして家族と共にやって来たので決して簡単なことではなかったと思う。
父は建設現場で働いたり、レストランで皿洗いをしたり、本当に何でもやった。母は家の掃除の仕事をしていた。」
幼少期のモスケラは最初はバスケットボールをプレーしていましたが、いとこに誘われてフットボールをプレーし始めたそうです。
「5歳くらいから、僕はいろんなポジションでプレーしていた。だけど、いつも一番背が高かったから、そのことが監督たちが僕をディフェンスに置いたんだと思う。
両親は多くを犠牲にしてくれたし、僕自身も12歳で家を出るなど犠牲を払ってきた。正直、今思えば相当クレイジーだ。11歳、12歳の子どもをビッグ・クラブが欲しがる状況なんて。母とその話をよくするんだ。簡単な決断ではなかったけど、その選択が僕を今の場所へ導いてくれたと思っている。
母は、もし自分の判断だけだったら僕を行かせることはしなかったと言っていた。普通の人なら、11歳や12歳で親元を離れるなんて考えもしない。しかも成功するかどうかも分からないからね。僕と同世代で成功した選手は多くないんだ。
だけど良い面もある。クラブはしっかり面倒を見てくれるし、多くを学び、すぐ大人になる。ただ、その“早さ”は行き過ぎることもある。良い面と悪い面がどちらあるとも言えるね。
それでも僕自身は、結果的にあれを経験できたことは特権だったと思っているんだ。簡単なことじゃないのは分かっているけど、成長することができるし、人生について学ぶことができる。もし自分に子どもがいて、同じ道を進むならサポートするつもりだ。」
モスケラは21歳の若さでアーセナルに引き抜かれますが、もともとアーセナルのファンだったようです。
「僕はいつもプレミアリーグを見ていた。実のところ、アーセナルが好きだったんだ。プレーしている選手たちもそうだし、ユニフォームも……どこか特別なものがあった。オーラがあった。
移籍を決断する前、僕の周りにいる人が『ミケル(・アルテタ監督)と話したら、絶対にすぐ説得されるぞ』ってね。そしてその通りになった。電話を切った瞬間、僕の行き先は完全に決まった。」
アルテタ監督について。見た目通り情熱的な人物なのでしょうか?
「まさにその通りだよ。彼は本気でフットボールのために生きている。フットボールに育てられ、あらゆることを経験をしてきた。
話し方を見れば分かる。細部にこだわり、他の人だったら見落とすようなものまで見抜くんだ。彼には本当に満足しているよ。素晴らしい人物で、僕を大いに助けてくれているからね。スタッフも環境を整えてくれた。アーセナルは本当に信じられないほど素晴らしいクラブだと思う。
ロンドンにも驚くほどすぐに馴染んだ。来る前は想像していなかったけど、数日でそれを実感することができた。
特に気に入っているのは、イングランド人は冷たいという通説がまったくの誤りだということだね。ここに着いた瞬間、うまくやれると確信したよ。
それはチームやコーチング・スタッフだけでなく、表舞台に立つことはないけどクラブの根幹を支える重要なクラブの人たちのおかげでもある。最初はホテルにいたけど、彼らの助けで家も見つかったよ。」
学業について
「前はスポーツ科学を勉強していたけど、今はインテリア・デザインのオンライン大学に通い始めたんだ。ずっと魅力を感じていた分野で、ふと思ったんだ。『やってみてもいいんじゃないか』ってね。
それに、最近はよく人が訪ねてくる。ロンドンを観光して回るよ。母がガイド役だ。ロンドンは本当に素晴らしい街だと思う。何でも揃っているし、とても国際的だ。その多文化的な空気感が大好きだね。」
チームやイングランドのフットボールについて
「最初の数週間はスペイン語を話す人が多いことに本当に助けられた。だけど英語も順調に習得しているよ。英語の授業をかなり受けている。
ほとんどの内容を理解できるようになったし、話す方もかなりできていると思う。学校で少し話していたし、ここ数年でさらに勉強していたから、まったくのゼロというわけではなかった。
チーム内での会話は常に英語だ。ここはロンドンで、アーセナルなんだから当然だね。それに、フットボールの言語なら理解しやすい。
(スペインとイングランドの違いで)何より魅力的なのはスピード感だね。攻守の入れ替わりが激しくて、よりダイレクトだ。僕はそういったスタイルが大好きなんだ。」
エミレーツ・スタジアムの大観衆について
「あれはまさにsubidón(※ハイになるという様な意味合いのスペイン語)だよ。高揚感があるし、自尊心が一気に湧き上がる瞬間だ。
そして監督やスタッフが僕たちに常に言うのは、守備を楽しめということだ。タックルやブロックを決める、ああいう典型的なプレーを称えろとね。
それがチームに活力とエネルギーをもたらす。その重要性をこのグループは理解しているんだ。チーム全員が一斉に戻って走るあの瞬間を見れば分かると思う。それこそが今季の根幹をなす部分だね。」
プレミアリーグとCLで首位に立ち、21年間も遠ざかっているリーグ優勝の本命になっていることについて
「僕らは自分たちが何をすべきか、ちゃんと理解している。ゴールは僕らの家であり、誰も侵入させてはいけないし、誰も僕たちのエリアに近づかせない。
そのうえで、攻撃面では危険な存在となる。もちろん、戦術的な要素、つまり動きはあるけれど、その多くはメンタル的なもの、つまり姿勢だと思う。
僕らの家なんだ。勝手に入るなってねドレッシングルームでは自分たちを信じている。僕らは自分たちが何ができるかを知っているし、どこまで行けるかを知っている。」
(ソース:The Guardian)




