ロシツキーからアーセナル・ファンへのメッセージ
引退を決断した今の心境は?
「とても難しい決断だった。長い間何かに取り組み、そしてそれを愛しているなら、そこから離れるというのは非常に難しいことだからね。本当に難しい決断だったけれど正しい判断だと思っている。僕の身体はずっと前からもう無理だと言っていたんだけど、僕の心は毎回それに打ち勝った。だからこそプレーを続けることが出来たし、前へ進むことができた。でも、ここ(※チェコリーグ)では12月にウィンター・ブレイクがあって、その中で春へ向けた準備をスタートさせたとき、もうこれ以上はやりたくないと感じたんだ。だから、いま引退するのは適切な時期だと思っている。だけど、周りが思っているほど簡単なことではないので、今はそれに対処しなきゃいけない。」
キャリアをスタートさせたスパルタ・プラハでキャリアを終えた。これまでを振り返って、少年時代を過ごしたクラブで引退を迎えられたのは嬉しい?
「育ったクラブで引退できるのは素晴らしいストーリーだと思うし、僕が考えていたプランでもあるんだ。アーセナル退団を知ったとき、引退か(スパルタへの)復帰かのどちらか一つの道しか考えてなかった。当時はそれが僕にとってピッタリだったんだ。16年間海外を渡り歩いたプラハの若者が戻って来たのは素敵な話だと思うし、キャリアをスタートさせたクラブで引退することができた。ナイスな話だよ。」
海外で過ごした16年のうち10年間をアーセナルで過ごした訳だけど、たくさんの思い出があるのでは?
「そうだね、それは間違いない。最後にこの機会を利用してアーセナルFCの皆さんに感謝の意を表したいと思う。僕にとって素晴らしいクラブだったし、アーセナルの一員としてプレーできることをいつも誇りに思っていた。それにファンのみんなとも常に特別な絆で結ばれていたと思う。僕がプレーする度に彼らも僕がシャツのためにプレーしていることを理解してくれた。アーセナルの様な偉大なクラブを代表してプレーできることはとても名誉なことだと思っていたから、僕はいつもシャツのためにプレーしていたんだ。一つだけ確かなことは、僕は永遠にグーナーだってことだよ。」
ファンがあなたを大好きだった理由としてトテナム戦での成績があると思うけれど、彼らとの対戦で何度もゴールを決めているね…
「僕は常にダービーの意味を理解していた。チェコでもスパルタとスラヴィアのビッグ・ダービーがあるからね。その後もアーセナルとトテナムの対決に似ているシャルケとドルトムントのダービーを経験した。だから僕はすごく若い頃からダービーの意味を理解していたし、トテナム戦でいくつか素晴らしいゴールを決めることが出来たのはファンのみんなの後押しがあったからだ。」
トテナム戦で決めた3ゴールはいずれも本当に素晴らしいものだけど、その中で特にお気に入りのゴールはある?
「全部がすごくエンジョイできたかな。全てが特別なゴールだっただけでなく、ダービーでのゴールだったからファンにとっても意味のあるものになったからね。あと、いずれのゴールも単純に最高だったよね!」
ここで過ごした10年間うち、2014年には8年ぶりとなるFAカップ制覇を達成した。そして、あなたは決勝の延長戦でとても重要な役目を果たしたけれど、これは間違いなく特別なものだったのでは?
「そうだね、僕はアーセナルでトロフィーを勝ち取りたかったんだ。僕らがプレミアリーグを制覇できなかったのは心残りだけど、(タイトルから)長いこと遠ざかっていただけに最高の瞬間だったね。それはファンも同じだと思う。あの日のファンと選手達との絆は本当に特別なものだったと思う。自分自身を振り返っても、アーセナルは最高のクラブだから常に楽しみながらプレーすることができた。僕はベンゲルの下でプレーするのが大好きだったし、どういうフットボールをプレーするかという彼のビジョンも大好きだった。本当に最高だったよ。」
(ソース:Arsenal.com)